lieの記録世界

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私がプレイしているゲームのプレイポイント等を掲載します。
いきなり内容が切り替わる可能性もあります。
更新時期は不定期です。ご了承ください。

Ibエンド考察 ED7《ある絵画の末路》

折角なのでED7から行きます。(トゥルーエンドは最後の方がいいと思ったので)
ネタバレ注意↓


【分岐条件】
・猫の間の「かくれんぼ」で『不吉な絵(=イヴが吊られている絵)』を見る。
・灰色の間でギャリーがマネキンを蹴飛ばした後、鍵が「女の絵の数」の部屋に出現した張り紙をはがす
↑を満たすとメアリーとの初遭遇時に選択肢出現。ここで「大丈夫?」を選び彼女の好感度4にするとED6へ。
・白い絵の具玉の部屋に入るまでにギャリーの死亡条件を満たす


■メアリーの好感度増加箇所
1増加:メアリーとぶつかった際、「だいじょうぶ?」を選択
1増加:「赤色の目」の部屋で、「カワイイ」もしくは「撫でたい」を選択
1増加:パーティ分断後、メアリーの問いかけに対して「大丈夫だと思う」を選択
1増加:メアリーの正体判明後、すぐにイヴ操作に変更し、マネキンを刺すメアリーのイベントを見る、 その直後、後ろからついてくるメアリーと7回以上会話する。7回を超えていれば回数は問わない。


不気味なお人形の部屋がウサギの部屋に変わっており、その中で心壊を起こしたギャリーが座り込んで楽し気に話している。イヴが何度話しかけても反応せず、イヴも彼を想ってか彼の向かいに座り込んで動かなくなる。
メアリーが何度イヴに呼びかけ、引っ張っても彼女は動かず、とうとうメアリーは二人を置いて部屋を出る。


ここからは操作キャラがメアリーに切り替わり、メニュー画面を開くとスケッチブックのような画調の画面に「黄色い薔薇」と「パレットナイフ」がある。
彼女は絵画のため薔薇は作り物で、花瓶での回復&セーブは不可能。必要が無いからか。
ちなみにゲルテナ作品集を見るとMの項目のみ、「文字が滲んでいて、読めない…」だそう。メアリー、貴女のページなんだけど…
他の本も、ページが破けていたり意味が分からなかったりで、ほぼ読めません。漢字は少しは分かるみたいですが、難しすぎると分からないようです。


赤い服の女の絵に「お姉ちゃん」と呼び掛けたり、可愛いところもあります。道中、無個性を従えたり、彼女最強ですかねw


突然、バシャッという音と共に青の絵具で書かれたメッセージが現れる。
「どこへいくの?」
作品たちも外へ出たいのか。それともメアリーを失うのが嫌なのだろうか。


また、音が鳴る。
「そっちは だめだよ」
警告でもあり、束縛でもある。身内だからでしょうかね。それでも彼女は進みます。


メッセージがまた現れる。
「もどって おいで」
言葉を無視し、ただただ進む。



とうとう「絵空事の世界」の絵の前に着き、外の世界への希望を抱きながら嬉しそうな表情でメアリーは絵へと飛び込みます。


向こう側は元の美術館で、絵画の配置も特に変わっていない。音も消え、誰かの足音のような音のみが鳴り響く———。
外へ出られた喜びをかみしめるメアリー。でも、そう上手くいくものだろうか。



他の間へ行くが、どこへ行っても誰もいない。


出口は、開きません。ちかちかと点滅した後、辺りが暗くなります。
彼女はいったい、どうなるのか。
―おかしい、何かがおかしい。


張り紙が赤い絵具で書き換えられている。
「もう もどれない どこにも いけない」
絵画世界にも戻れない。外にも行けない。…ならこの誰もいない美術館はその二つの世界の狭間とでもいうべきなのか。
「おまえの こころは つくりもの」
黄色く変色し、枯れた『精神の具現化』の薔薇。メアリーは絵画です。人ではありません。彼女の心は所詮まがいものにすぎない、ということでしょうか。


そしてまた青い絵具のメッセージ。
「きみのいばしょは ここじゃない」
そりゃあ元々は絵画だったのですから。


絵具が壁を滴り、水溜まりを作る。誰かがあちこちを叩く音がする。
そしてまたメッセージが。
「さみしいよ もどっておいで みんな きみを まってるから」
彼ら(=作品たち)はメアリーを外に出す気なんてないのでしょう。


『深海の世』の部屋は絵と同じ昏い青の絵具とクレヨンで塗りたくられ、様変わりしていた。背後の絵が赤く不吉に変化しており、「暗い美術館の音色」と題されている。


赤い絵具で塗りつぶされた窓。血の様に見える。
ここから彼女はパレットナイフを装備して歩いていきます。


段々と暗転していく視界。不意に壁に紅い文字が現れる。
「バ イ バ イ  メ ア リ ー」
彼らはとうとうメアリーを見放したのか。


「くらやみのなかに」
「お い で よ  メ ア リ ー」


彼女は怯え始めます。辺りは容赦なく、暗くなっていく。
またメッセージが現れる。
「かわいそうな メアリー ずっとひとりで さまようんだね」
絵画世界にも戻れない。外にも出られない。誰の助けも来ない。そう言っています。


どんどん、暗くなる。
深海へと潜るかのように。


暗くなって、もう何も見えず…
音も無く、光も届かない『深海の世界』。
滴る音と、足音しか聞こえない。


イヴとギャリーの名前を呼び、彼女は泣き始めます。二人を置いてきたのは彼女自身なのですが、恋しくなったのでしょうか。一人は、嫌なものです。


完全に暗転し、時計の針が刻まれる音と足音しかもう聞こえない。もう誰も、応えてくれることはない。


「………………お父さん………………!」


お父さんとは、ゲルテナのことでしょう。彼女の声は誰にも届くことなく、彼女は誰もいない狭間の美術館で、力尽き、ついに倒れてしまった。



イヴもギャリーも、メアリーも救われない最悪のバッドエンド。しかしこのエンドは道中の《この世の定理》に描かれていた「存在を交換することにより 空想が現実に成り得る」(=現実世界の誰かを殺す)というルールに違反した結果。
メアリーは虚構の産物たる絵画であり、このエンドではギャリーもイヴも心壊を起こしたものの、死亡していません。「存在の交換」は成立していないのです。
ある意味道理に叶った結末ともいえます。
が、これまで無邪気な狂気が目立っていたメアリーがここまで哀れな結末を迎えるとなると救いたくなってしまいます。


こちらの精神にもかなりのダメージが入るエンドです。